読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

脱力で生きていくためのブログ

プログラマーの雑記になります。書評多し。技術少なし。

書評:捨てられる銀行

この本を読んで、初めて森金融庁長官(2016年)という人物の存在を知った。

 

そして、金融庁長官という人物は、これまでの金融庁長官とは異なった考え方の持ち主であり、異端児的な存在である。

 

金融庁長官は、これまで金融庁が金融機関に課していた財政安定だけではなくて、未来志向の考え方も必要じゃない?と唱え始めた人物である。

 

この本は金融機関の中で銀行について取り上げているが、金融庁長官は、大手メガバンクではなくて、特に地方銀行にこの考え方を課そうとしているみたいである。

 

多くの金融機関が低金利問題や逆サヤ問題を抱えている中で、競争原理が働くとおそらくは大手メガバンクしか生き残ることはできないだろう。

 

大手メガバンクではない、いわゆる地方銀行は大手メガバンクと比べて、低金利でお金を貸すことはどうしても難しくなる。

 

低金利でお金を貸すということは、どうしてもリスクが高くなるし、リスク分散させようと思うと、お金を多く貸し出すしかない。

 

そして、それができるのは大手メガバンクだけではある。

 

では、地方銀行が生き残るためにどうするかというと、金融庁長官が言うように未来志向でお金を貸出すしかない。

 

ここで言う未来志向とは、地域と一体となって地域を興すようにということである。

 

お金を借りる側である地方の中小企業は、単にお金を借りることだけを求めていない。おそらく、地方の中小企業の社長さん達は、自分たちの知らない金融知識を銀行の人達からもらうことを求めていると思う。

 

そうなった時に、金融業界は時代の流れに詳しくなる必要があると思う。

 

Fintechやシェアリングの波がやって来ている中で、金融業界は無関心過ぎると思う。

規制があるから、自分達が守られていると思っているのだろうか。

 

結局、ネットバンクが出てきた時みたいにセブン銀行やイオン銀行に、自分たちの客層が取られることになるという気持ちは無いのだろうか。

 

この本の中でも、Freeeといったベンチャー企業を取り上げていたが、こういった会社を地方企業に紹介するだけでも、多くの企業は無駄な費用を削減することができるだろう。

 

これで費用が削減されれば、金利が少し高かろうが、お金を借りることを厭わないだろう。

 

現在の森金融庁長官が地方銀行にこのようなことを課そうとしている中で、地方銀行の中でどれぐらいの企業が一皮剥けるか楽しみである。

 

 以上

捨てられる銀行 (講談社現代新書)

捨てられる銀行 (講談社現代新書)