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脱力で生きていくためのブログ

プログラマーの雑記になります。書評多し。技術少なし。

書評:イギリス型〈豊かさ〉の真実(林 信吾)

イギリスの社会福祉制度を取り上げた1冊になっています。

「イギリス型〈豊かさ〉の真実」の著者である林信吾さんは、この本以外にも何冊かイギリスについての本を書かれおり、イギリス通の作家として知られています。

 

 「イギリス型〈豊かさ〉の真実」の題名から本の内容を、「イギリスは豊かですよ。日本は全然そうではないですよ。日本もイギリス型を取り入れましょう。」を想像するされるかもしれませんが、そういう訳ではなくイギリスの社会福祉制度の欠点も書かれています。もちろん、日本の社会福祉制度の欠点についても書かれています。

 

イギリスの社会福祉制度といえば、第二次世界大戦後における社会福祉政策のスローガンである「ゆりかごから墓場まで」が有名だと思いますが、それを代表とする保険がNHSです。

 

NHSとはイギリスの国民保健サービスことです。

イギリスにNHSがあることによって、イギリス国民はカツラや入れ歯等以外の医療が無料で受けることができます。無料だからといって良いことばかりではありません、NHSを実現するために、イギリスの財政は多くの予算を割かなければなりません。また、無料で受けられる病院にいっても人が溢れかえっており、3時間待ちも普通みたいですし、一部の医療は保険が効かないために、それを受けるとなると莫大な医療費がかかるみたいです。

それでも、日本の場合だと保険証を持っていない人だと10割負担になってしまいます。つまり、職がない人だと、病院に行くことさえ難しくなってしまいます。

 

どちらの医療制度が良いかは議論が必要だとは思いますが、様々な医療制度を見ておくのは議論する上では必要なことだと思います。

 

「イギリス型〈豊かさ〉の真実」には、イギリスの社会福祉において特徴的なNHSだけではなく、教育や就労の問題、それらに付随する貧困や格差についても取り上げられています。

 

イギリスのEU離脱や移民の問題を見ても、昨今のイギリスには問題が山積みだといえると思います。イギリスだけではなく、アメリカや日本にも問題は山積みになっていると思います。特に貧困や格差は、多くの国で主要命題です。

その解決の糸口として、他国の制度の利点や欠点を知ることは非常に大切だと思います。そういった意味では、この本はイギリスの良い面、悪い面を知れる非常に良い本だと思います。 

 

イギリス型〈豊かさ〉の真実 (講談社現代新書)

イギリス型〈豊かさ〉の真実 (講談社現代新書)

 

 

以上