脱力で生きていくためのブログ

プログラマーの雑記になります。書評多し。技術少なし。

書評:IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む? (深見浩一郎)

IFRSへの流れを解説してくれている1冊です。

IFRSとは国際財務報告基準のことで、会計基準を統一するという信念のもとで作られた基準になります。

 

日本公認会計士協会のホームページでは以下のようにIFRSが解説されています。

 「国際財務報告基準(IFRS)」とはIASBが策定する会計基準である。前身のIASC時代に作られた会計基準は「国際会計基準(IAS)」と呼ばれていた。IASはIASBに継承され、一部は現在も有効である。個々のIFRS及びIASはIASBが定款に定められた適切なデュープロセスに基づいて順次改訂、見直しを行っている(IASBプロジェクト計画表)。

IFRS (International Financial Reporting Standards)とは | 日本公認会計士協会

からの引用)

 

 引用の最後のほうに書いてあるのですが、IFRSは今もなお改変されており、鮮度が大切になります。

「IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む? 」は2012年3月発売なので、今となると鮮度がほとんどないことになります。

しかし、IFRSの歴史的背景や思想を理解するのに「IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む? 」は役立ちます。

 

この本を読むと、IFRSがなぜ必要とされているかが分かります。

特に大切なのが、IFRSが貸借対照表を重視していることです。

 

  損益重視の会計を推し進めた結果、貸借対照表には、計上される資産の将来における収益性、あるいは負債の法的な債務という資産負債それぞれの本来の性格からはかけ離れたものが多く含まれるようになっていました。つまり、貸借対照表の犠牲の上に損益計算が成り立っていた、という状況でした。

 その反省として、近年、情報充実を目指す貸借対照表重視の概念フレームワークの登場となったわけです。その目的は情報の充実であり、時価主義は資産負債に関する情報収集の手段として用いられます。歴史的原価、すなわち、取得原価では見捨てられてきた会計情報がこれで補われ明らかとなります。

 

日本の会計は、損益計算書を重視しています。

だからこそ、東芝やオリンパスが 引き起こした会計事件が起こったといえるでしょう。

 損益を上げていることを示すために、損益計算書の純売だけが上がればいいとした結果です。

貸借対照表にある資産が何の価値もないのに、減損しない。

減損したら、純売に影響が出るからです。

 

貸借対照表に嘘が記載されているのに誰も指摘しない。

自分の損益計算書は見ることは多いですが、貸借対照表を見ることはほとんどないです。

会社の現状を知るためには、本当は損益計算書と貸借対照表の両方を見る必要があるのです。

 

IFRSは貸借対照表を重視していますから、そこに多くの情報が載っています。

それを見ると、粉飾決算なんて簡単に見破れたのではないでしょうか?

 

粉飾決算だらけの日本の現状を見ると、IFRS導入はさらに進むと思います。

その際にあまり身構えないためには、IFRSを簡単に知っておくべきでしょう。

IFRSを知るときに一番初めに読む本として、「IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む?」はオススメできる1冊です。

 

IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む? (光文社新書)

IFRSの会計?「国際会計基準」の潮流を読む? (光文社新書)

 

 

以上